腸内細菌のコミュニケーション方法

ですから、善玉菌が優性であっても劣性であっても、腸の壁の裏側にある免疫組織まで腸内細菌が「コンニチワ」とやってくることはできないのです。それでは免疫組織はどうやって、腸内が善玉菌優性にある事が分かるのでしょうか。

その答えが、何度も登場する『代謝物』というスタイルです。
目も手もない菌同士がお互いを認識するために、菌は代謝物を出して周囲に影響を与え認識させます。

菌が分泌する代謝物は菌本体より小さな物質ですから、腸の壁を通り抜けることも簡単に出来ます。

しかし、悪玉菌と呼ばれる菌も同様に代謝物を分泌し、影響を与えることがあります。
多くの食中毒を引き起こした『O-157』という大腸菌は、『ベロ毒素』という有害な代謝物を分泌して、その代謝物によって免疫力の低下している老人や子供達に被害が出ました。
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