腸内フローラと短鎖脂肪酸

腸管は消化器官であるとともに生体で最大の免疫系組織ですが、消化管には数千種、数100兆個の腸内細菌が排除されずに,腸内フローラを形成して私たち宿主と共生状態を続けています。
近年、腸内フローラを構成する腸内細菌が代謝する成分が、様々な影響を生体に及ぼすことが明らかにされてきました。
宿主である私たちは腸内細菌に食事を通じて栄養を、また住むための環境を提供する一方で、腸内細菌はアミノ酸や炭水化物などの栄養素や胆汁酸などを代謝て提供したり、 短鎖脂肪酸などの生産物質の産生、ビタミンの合成、病原菌に対する感染防御,腸管上皮細胞や免疫細胞の分化や成熟化など、生体防御システムにも関与しています。

これらの機能の中でもアカデミックな話題として、腸内細菌は食物繊維を餌として産生する酢酸などの短鎖脂肪酸が着目されています。
今回は短鎖脂肪酸の様々な働きをまとめて紹介いたします。
まず脂質と脂肪酸についてご紹介致します。
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